【海外看護師】田舎の看護師に求められるスキル

田舎の病院で働く看護師と聞いて、皆さんはどんなイメージをもちますか?

「のんびりしてそう」「重症患者は看なくていいし、スキルは必要なさそう」なんて想像してませんか?

実は田舎で働くには、何でも出来るジェネラリストになる必要があるんです!

田舎の病院ってどんな?

私はオーストラリアの中でも人口が少ない州である、南オーストラリア州にいます。州都アデレードから数時間離れた田舎の病院で勤務しています。病院のある町の人口は1000人程度ですが、忙しくてやってられないと思うこともよくあります。

私の勤務する病院は救急外来に3ベッド、病棟に16ベッドあります。さらに同じ建物内には高齢者施設があり、そこには10ベッドがあり高齢者たちが生活をしています。そして透析室には4つの椅子をあり、1日最大8人の患者さんが治療を受けに来ます。

かなり小さい規模の病院なので、検査機関はありません

田舎の病院の看護師業務

オーストラリアの病院は日本より分業化が進んでいるので、大きい病院では看護師の業務量は少ない傾向にあります。その逆に田舎では看護師は多くの業務をこなす必要があるんです。

田舎の病院の看護師には絶対に必要なスキルを書きだしました!

  1. 採血
  2. 点滴や注射のための留置針を入れる
  3. 採血後にかくはん機にかける
  4. 医師の指示により採血データを取るため、機械をまわす
  5. 救急患者の対応

血液関係は必須スキル

上記のリストでなんとなくお気づきかもしれないですが、血液に関する看護技術は絶対に必要になります。

「採血やルート取るなんて、一般業務じゃん?」と思ったそこのアナタ!日本では看護師ならみんな出来るし、日々の業務で行ってますよね?

オーストラリアでは採血は、専門スタッフが行うらしいんです!「らしい」といったのは私も大きな病院で働いたことがないからです(笑)

また留置針をとるのも専門のスタッフが来てくれたり、医師が行うことが多いようです。採血すらも業務分担されているとは驚きですよね。

採血後の検査業務も求められる

多くの田舎の病院では検査機関がないため、採取した血液や尿などは検査機関のスタッフが取りに来るまで冷蔵保存します。採血管の種類によっては採血後に遠心分離器にかける必要があるので、採血した後は看護師が分離機に入れなければならないのです。

また検査機関がないといっても、すぐに検査結果を確認したい状況はあります。そのため、田舎の病院には血液ガスや電解質(ナトリウムやカリウムなど)、心筋梗塞の判断材料になるトロポニンが検査できる器械があります。

医師の指示により採血後に機械にかけて、必要なデータを得ることも多いです。もちろん採血管は検査機関に送られるので、より細かいデータは後日確認できます。

救急患者の対応

田舎の病院の看護師は、病棟だけでなく救急患者も対応することがあります。そのため救急看護に対応できるスキルも必要になります。

技術的なことよりアセスメント力が試されることが多いです。患者さんを見る最初の人物が自分なので、「その患者さんに何が必要か」「どんな病態が考えられるか」を意識しながら観察していかなければなりません。

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看護師なのにレントゲンも撮れちゃう?

日本同様にオーストラリアにも「放射線技師」という職業はあります。でも放射線技師がいるような検査機関や病院は田舎にはないのです。

そこでなんと看護師でもレントゲンが撮れる人がいるんですよ!もちろんきちんと講習や実習を受けて資格を取った人です。

こういう人たちの活躍によって、オーストラリアの田舎の医療は支えられています。

田舎の病院で働いてみませんか?

オーストラリアの病院の看護師と言っても、都市部と田舎では働き方が違ってきます。それぞれに魅力があり、それぞれの違う大変さがあります。

在豪の日本人看護師は多いですが、田舎の病院で働く人は少ない傾向です。この記事で少しでも興味を持って頂けたら嬉しいです。そして同じように田舎で働く日本人看護師の仲間が増えすために、これからも啓発運動に励みます(笑)

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