皆さん、クリスマスはいかがお過ごしだったでしょうか?「クリぼっち」という言葉があったり、「クリスマスまでに恋人がほしい」と思う人も多いし、日本のクリスマスは恋人で過ごすという印象が強い気がします。一方で、小さなお子さんがいる家庭ではプレゼントを用意して喜んでもらう、そんなクリスマスもありますよね。
では、オーストラリアのクリスマスはどんなものか知っていますか?もちろん人ぞれぞれで楽しみ方や祝い方は全然違います。1つの例として、私が過ごしたクリスマスを紹介します。
クリスマスは、お正月?
率直に言ってしまうと、クリスマスは「日本のお正月」と全く同じ位置づけです。飾りつけをしっかりして、ごちそうを数日前から作り始めて、プレゼントをたくさん用意して家族一同が集まってお祝いをします。クリスマスのごちそう=おせち料理、クリスマスツリーなどの飾り=しめ飾りなど、プレゼント=お年玉みたいに、オーストラリアのクリスマスのあるゆることが日本のお正月に置き換えることが出来るのです。だから恋人と過ごす日というイメージの日本とは全然違います。様々な場所で暮らしている家族一同が集まって一緒の時間を持つ、これってやっぱりお正月ですよね?
今回のクリスマスは相方のおじさん、おばさんの家に招待されました。集まったのは相方ママ、相方の娘ちゃん、おじさん・おばさんの娘さんとその娘(相方のいとこ、と従姪)です。車や飛行機で、それぞれ数時間以上かけて、おじさん&おばさん宅に集まりました。
クリスマス期間は、人と会う機会がたくさん
日本のお正月はお正月期間中に様々な集まりがあって、「元旦はA家族と過ごして、3日にB家族や友達のところに行く」、などいろんな人たちと会いますよね。
オーストラリアも同様で、「クリスマスイブは自分の家族と過ごし、当日はパートナーの家族と過ごす」などクリスマス期間でいろんな集まりがあります。基本的には家族と過ごす期間ですが、仲間との集まりもあります。
1年で最大のバーゲンシーズン
クリスマスはプレゼントがつきものですので、11月になると商戦が本格的になってきます。でも、バーゲンの本番は12月26日と言えます。
26日はBoxing Dayという日で、伝統的にはクリスマスプレゼントを開ける日です。またクリスマスも働いた使用人たちが休みを取り、主人たちが彼らにプレゼントを贈る日でもあったそうです。プレゼントは箱(Box)に入っていて、それを開ける日だったのでBoxing Dayと言われています。初めて聞いたときは「ボクシングをする日」だと思いました(笑)
このボクシングデーはいまやバーゲンの日になっていて、多くの人が町で買い物をします。その様子は日本の初売りセールに見えるのです。
ほとんどの人が食べるのは○○
クリスマスと言えば、やはりごちそうですよね。私は移住する前は、ローストチキンやローストビーフを食べるものだと思ってました。でも実は何を食べるかは、家族によって全然違うと思います。
そんな私が考える「豪州でほとんどの人がクリスマスに食べるもの」は海老です!なぜクリスマスに海老なのか?それは南半球に位置するオーストラリアのクリスマスは夏だからです。オーストラリアの夏は暑くなることが多く、そんな時にあまりロースト料理は食べたくないですよね?またせっかくの料理も傷みやすくなってしまいます。
伝統的にはロースト料理を食べていたようですが、近年では海老が主流になっています。そのためお店ではたくさんの海老が売られています。どのように食べるかというと、とてもシンプルで塩ゆでされた海老をソースにつけて食べます。ソースはオーロラソースが一般的かと思いますが、マヨネーズやアイオリを好む人もいます。
相方の家族と親戚はドイツとイタリアのバックグラウンドがあるので、ロースト料理もありました。ポークとチキンの両方でしたが、どちらも皮はパリパリ肉はジューシーで美味しかったです。
クリスマスケーキじゃなくて○○
クリスマスと言えばケーキですよね!日本ではブッシュドノエルやチョコーレートケーキなど、様々なタイプがあり迷ってしまうと思います。
多民族国家のオーストラリアでは、ケーキも家庭によって様々です。そんなオーストラリアで最も一般的なクリスマススイーツは、パブロバです。パブロバは焼いたメレンゲに生クリームとフルーツをトッピングしたケーキで、オーストラリアやニュージーランドでよく食べられています。
パブロバの名前の由来はロシアのバレリーナ、アンナ・パブロバと言われています。美しい彼女に恋をした人が彼女をイメージして作ったとか、なんとか。由来の所説はいろいろあるようですが、メレンゲとフルーツがメインなので見た目以上に軽い口当たりとさっぱりとした味わいのケーキです。
料理同様にケーキも家庭の色が出ると思います。私たちはパブロバとともに、ティラミスも頂きました。
クリスマスに欠かせないクラッカー
クラッカーと聞いたら何を思い浮かべますか?パーティを盛り上げるアイテムとして使われていますよね。飾りが飛び出すタイプのものや、掃除がしやすくなってたり音だけのモノなど状況にあわせていろんなタイプのものが選べると思います。
オーストラリアのクリスマスにもクラッカーは欠かせません。でも日本のクラッカーとは全然違うものなんです。こちらのクラッカーは1人で引っ張るのではなく、2人で引っ張るんですよ。なぜでしょうか?実はクラッカーの中にはおもちゃが入っていて、クラッカーを引っ張ると中身を取り出せるようになっています。2人で引っ張った時におもちゃの入っている本体部分を手にしていたほうが、おもちゃをもらえるというルールになっているので開けた後も盛り上がります。
クラッカーの中にはおもちゃのほかに、紙でできた王冠も入っていたのでそれを皆で被って楽しみました。
クリスマスはお店が閉まるのか?
日本ではお店がお正月期間休みになることがありますよね。近年では休まずお正月も営業するお店もありますが、営業時間が短縮されたり変更されることは多いと思います。
オーストラリアもクリスマス期間はお休みになったり、営業時間が変わるお店が多いです。特に都市部のお店は2日間閉まることもあります。もともと日本より営業時間が短いお店が圧倒的なので、買い物のタイミングを間違えると「食べるものが家にない!」なんてことになりかねません。
ですが、私のいる田舎では営業時間は変更されるもののクリスマス期間もほとんどのお店は開きます。理由は田舎でのんびりとクリスマスを過ごしたい都市部の人が多いからです。私のいるエリアではたくさんのホリデーハウスがあり、そこに滞在しながら釣りやそのほかのウォーターアクティビティを楽しむ人がたくさん来るのです。そのため観光シーズンであるクリスマスも営業するというわけです。
良いことだけじゃないよ、クリスマス
義実家に行ったり、人と会うのは疲れる
クリスマスはお正月ということで、多くの人は家族と過ごします。つまり、義実家や親せき宅に行く機会があるということです。会うのは楽しいですが、でも正直疲れることもありませんか?Twitterでも多くのオーストラリア人と結婚した日本人たちの憂鬱な投稿をみることが増える時期がクリスマスです。
私の相方の家族は毎年集まるわけではないので、今回の集まりを家族全員がすごく楽しみにしていました。久しぶりに会ったので一緒に料理をしたり散歩をしたりして、たくさんの話が出来たのは良かったです。そして友達や仲間とのクリスマスパーティーなどもあり、いつもより人と過ごす機会があります。
ですが、やっぱり疲れますよねぇ。ボーっとする時間も欲しいし、好きな時間に寝起きしたいし、自分の家とは勝手が違うから気を使うし。ずっと英語での会話が続くので、たまには日本語脳に戻してダラダラさせてくれーなんて思ってしまいました。
やっぱりクリスマスは一大イベント
オーストラリアのクリスマスは、日本のお正月に値する大きなイベントです。準備は大変だけど、やはり楽しく過ごせます。疲れもたまるけど、そういうところも含めてやっぱりお正月っぽいですね。
来年のクリスマスはどうするかなーなんて、家族で話していましたが、どうなるでしょうか?1年後までのお楽しみとします。
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